いざシストレを始めようと思ってもFXシステムトレード全盛期の今、あまりにたくさんのシストレがあってどれを選んだらいいのか悩んでしまうのも当然です。
そんなこれからシストレを始めてみようと思っている方にシストレを実際にやってみて分かった賢いシストレの選び方を紹介します。
シストレ選びで失敗しないために必ずチェックすべき10項目
1. 取引ツール
当たり前ですがFX自動売買で最も大事なのが取引ツールです。スプレッドなどどんなに有利な条件でトレードできても取引ツールそのものが使い物にならなければ意味がありません。
取引ツールで最も大事なのは経験やセンスといった裁量的な要素が求められないことです。システムトレードである以上、裁量的な側面が極力排除されていることが重要です。
次に大事なのは仕組みの分かりやすさです。仕組みが複雑すぎて理解ができないシステムトレードは結局使いこなすことができません。
仕組みの分かりやすさは発注方法の分かりやすさにもつながりますので発注画面の使い勝手も重視します。
最後はシステムトレードの自由度です。2番目のポイントと矛盾するようですが、仕組み自体はシンプルでありながらも自分で多少の簡単なカスタマイズができることが重要です。
例えば同じ仕組みのシステムトレードが2つあり、片方はデフォルト設定から何も変更できないガチガチの仕様で、もう片方は値幅やポジション量を変更できるとした場合にどちらが優れているか分かるかと思います。
しばらく使ってみると分かりますが、このわずかな”遊び”がシステムトレードの良し悪しを大きく左右します。
まとめるとシステムトレードは裁量要素が少なく、シンプルな仕組みで多少のカスタマイズができることが重要です。
2. 最低取引単位
最低取引単位は1,000通貨からとなっているものを選びましょう。
ほとんどのFXシステムトレードは1,000通貨から取引可能ですが、まれに最低1万通貨からしか取引できないシステムトレードがあります。1万通貨だとポジションを小分けにするなど柔軟な戦略が取れず、リスク分散が難しくなります。
3. 通貨ペア数
取り扱い通貨ペアの豊富さはFX自動売買の戦略の幅を広げてくれます。
ただしマイナー通貨の取り扱いが多くてもほとんど取引する機会はないので20~30通貨ペアあれば十分でしょう。
それよりもトルコリラや南アフリカランドの取り扱いといった高金利通貨の取り扱いがあることの方が重要です。
4. 取引手数料
ほとんどのFXシステムトレードは取引手数料が無料となっていますが、膨大な開発費用を回収するために取引手数料を徴収しているFX会社もあります。
取引手数料は別途徴収されるのではなく、約定価格が手数料を加味した取引価格になっているものもあるので各サービスの取引ルールを必ず確認するようにしましょう。
取引手数料が無料のFXシステムトレードのほうがいいのは間違いありませんが、手数料還元のためのポイントサービスや手数料割引サービスを実施しているFX会社もあるので取引手数料の割高感は総合的に判断する必要があります。
5. スプレッド
FXシステムトレードのスプレッドは裁量トレード用のFX口座と比較して広い傾向にあり、スプレッドは事実上の取引手数料となるのでスプレッドの狭いFX会社を選ぶ必要があります。
ただしスプレッドをどこまで重視するかは扱うシステムトレードによります。
スプレッドは取引の度にかかるコストなので取引回数の多いスキャルピング系のシステムトレードならスプレッドの狭いサービスを選ぶが必須となります。
逆にスイング系のシステムトレードであればそれほど気にする必要はありません。
スプレッドには変動型と原則固定型の2種類があり、一般的には原則固定型の方が有利とされています。
6. スワップポイント
FXシステムトレードではキャピタルゲイン(為替売買益)だけでなく、インカムゲイン(スワップ金利)も収益の大きな柱となります。
スワップはスプレッドとは逆でスキャルピング系のシステムトレードならスワップを気にする必要がありませんが、中長期でポジションを維持するようなシステムトレードであればスワップ金利の高いFX会社を選ぶ必要があります。
7. 約定力
実際にトレードする際に注意したいのが約定力です。約定力とは簡単に言えば「トレーダーが発注した価格できちんと約定する力」のことです。
FXの世界ではマーケット状況やシステム環境など様々な要因によって約定が拒否される(注文が成立しない)ことや発注した価格よりも不利な価格で約定する(スリッページが発生する)ということが起こり得ます。
どんなに優れたシステムトレードでもトレーダーが発注したものと違う価格で約定してしまっては思い通りの利益をあげることはできません。
約定力は実際にシステムトレードを動かしてトレードしてみないと見えない部分が多いですが、定期的にトレード結果を見返してきちんと注文が成立しているか、不利な価格で約定していないか確認しましょう。
8. 情報コンテンツ
どれだけFXシステムトレードが優れていてもそれを使いこなせなければ意味がありません。システムトレードを使いこなすための情報コンテンツがどれだけ充実しているかは大きなポイントとなります。
マニュアルはもちろんのこと、攻略サイトやレポート、セミナーが充実しているFX会社は重宝されます。
他方、FX自動売買の性質上、ファンダメンタル分析は最小限に抑えたいという方はニュース配信、アナリストレポートなどの充実度はあまり気にする必要はありません。
9. スマートフォンアプリ
相場の急変時だけでなく外出先からポジションの状況を照会したり、システムトレードを停止したりするためのスマートフォンアプリはもはや必須と言えます。
ほとんどのFXシステムトレードはAndroid、iPhoneともに対応していますが、一部対応していないものもあります。
スマホアプリはPCと同等のことができるのはもちろんのこと、動作速度や操作感が求められます。スマホを頻繁に使う人なら、アプリが起動すると即ログイン状態になる自動ログイン機能も欲しいところです。
10. サポート
サポートが充実しているかも大事なポイントです。特に始めたばかりの頃は分からない点がいいため、初心者の方にとってはより重要となるでしょう。
よく整理されたFAQがあった上で問合せに対するレスポンスが良く、問合せチャネルが多いのが理想的です。
電話によるサポートも平日日中だけではなく、夜間・休日も対応してことも重要です。
FXシストレ比較ランキング
現在、日本国内で口座開設できるFXシステムトレード28種を徹底調査し、上記10個の評価項目からランキングを集計してみました。
ランキングは下表の10項目について採点を行い、その合計点で作成しました。
|
|
SS |
S |
A |
B |
C |
採点基準 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 |
取引ツール |
20 |
15 |
10 |
5 |
0 |
裁量要素が少なく、シンプルな仕組みで多少のカスタマイズができることができるか |
2 |
通貨ペア |
8 |
6 |
4 |
2 |
0 |
取扱い通貨ペア数を5段階で評価。高金利通貨の取り扱いを高評価 |
3 |
最低取引単位 |
16 |
12 |
8 |
4 |
0 |
最低取引単位を5段階で評価。ただし今回は100通貨単位がSでSSは該当なし |
4 |
取引手数料 |
8 |
6 |
4 |
2 |
0 |
取引手数料を5段階で評価。VPSなどのコストも考慮 |
5 |
スプレッド |
8 |
6 |
4 |
2 |
0 |
スプレッドの狭さを5段階で評価。非公開は一律Bとした |
6 |
スワップ |
12 |
9 |
6 |
3 |
0 |
スワップ金利の高さを5段階で評価 |
7 |
約定力 |
4 |
3 |
2 |
1 |
0 |
約定力の高さを5段階で評価 |
8 |
情報コンテンツ |
16 |
12 |
8 |
4 |
0 |
|
9 |
スマホ |
4 |
3 |
2 |
1 |
0 |
スマホアプリの使い勝手を5段階で評価。スマホ未対応はC |
10 |
サポート |
4 |
3 |
2 |
1 |
0 |
|
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