ミラートレーダーで自動売買する場合、運用資金をいくら準備すればいいのでしょうか?
各FX会社では運用資金の目安をストラテジー毎に公開しています。その計算根拠を確認しながら実際にいくら必要なのか考えてみたいと思います。
FX会社の目安資金の考え方
ミラートレーダーの大御所であるシストレ24とセントラルミラートレーダーの目安資金の考え方を見てみましょう。
シストレ24
シストレ24では目安資金を「推奨証拠金」と呼び、Myシストレ24で確認することが可能です。
Myシストレ24の推奨証拠金は1万通貨当たりの金額で、以下のような計算で求められています。
必要証拠金は、1ポジションを運用するために必要となる最低額で現在のレートに4%(レバレッジ25倍)を掛けた値となります。例えばドル円が120円の場合、1万通貨なら4万8,000円必要となります。
120(円)×10,000(通貨)×0.04=4万8,000円
シストレ24では、必要証拠金を最大ポジション数分掛け合わせた金額に過去3ヶ月の最大ドローダウンを加えた金額を推奨証拠金としているため、かなり余裕をもった目安資金となっています。
セントラルミートレーダー
セントラルミラートレーダーでは、「証拠金レベル」という名称で目安資金が表示されています。
下表はHome Runs(EUR/AUD)のものですが、30日、90日、180日、12ヶ月、24ヶ月の証拠金レベルを確認することができます。
セントラルミラートレーダーの証拠金レベルも1万通貨当たりの金額で、以下の計算式で求めることができます。
シストレ24は一律過去3ヶ月のドローダウンで計算しているのに対し、セントラルミラートレーダーは期間毎の最大ドローダウンを計算根拠に用いているため、証拠金レベルも指標とする期間によって異なります。
またセントラルミラートレーダーは証拠金レベルの算出に最大評価損も加えているため、シストレ24と比べて高くなっています。
例えばHome Runs(EUR/AUD)の目安資金を同じ90日で比べると、セントラルミラートレーダーの方が3万円程高額となっています。
- シストレ24(推奨証拠金):580,000円
- セントラルミラートレーダー(証拠金レベル):609,714円
運用スタイル別の目安資金
ミラートレーダーを運用する際の目安資金は、ドローダウンを考慮した資金が必須といえます。
問題はこのドローダウンをどの程度考慮すべきかという点ですが、これはストラテジーをどの程度の頻度で入れ替えるかによって変わってきます。
1週間毎にストラテジーを入れ替える場合
ストラテジーの入れ替えは、各FX会社がオリジナルのポートフォリオを1週間毎に見直しているように1週間毎に行うという運用スタイルがあります。
この運用スタイルはストラテジーの旬のタイミングを見計らって稼働させるため、セントラルミラートレーダーの30日間の証拠金レベルほどの運用資金は必要ありません。
しかも複数のストラテジーを組み合わせて運用するであれば、複数のストラテジーが一斉にドローダウンする可能性は低いため、すべてのストラテジーで30日間のドローダウンを考慮する必要もありません。
従ってセントラルミラートレーダーの30日間の証拠金レベルの半分を目安資金とするのが資金効率と安全面のバランスから理想的と考えられます。証拠金レベルは1万通貨あたりの金額なので最低取引単位の5,000通貨で運用するのであればさらに1/2となります。
収益率トップ100ストラテジーの証拠金レベル(30日)の平均は約20万円ですのでいちいち証拠金レベルを確認するのが面倒であれば、
1ストラテジー(5,000通貨)=5万円
と計算すればいいでしょう。
ベテランストラテジーを年単位で長期運用する場合
ミラートレーダーのもうひとつの効果的な運用方法は複数の通貨で利益を上げているベテランストラテジーを年単位で長期運用するスタイルがあります。例えばQuickShiftやOnTheRiverなどがそれに当たります。
この場合、ストラテジーが不調の場合も運用を継続するのでドローダウンは1週間でストラテジーを入れ替える場合と比べて大きくなることが想定されます。
しかし複数の通貨で利益を上げているベテランストラテジーはドローダウンが小さいのも特徴のひとつです。
そこでベテランストラテジーを年単位で稼働する場合の運用資金は、ストラテジーを1週間ごとに入れ替える場合の1.5倍は見ておきたいところです。
1ストラテジー(5,000通貨)=7.5万円
最低でも10通貨ペアで運用したいので75万円は準備したいところです。
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