似ているようで全く別モノ!? トラリピ、ループ・イフダン、iサイクル注文の違いとは?

当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

シストレブームを牽引して来たミラートレーダーでしたが、2016年後半に入ってからFX会社がミラートレーダーからの撤退を相次いで発表しています。

最大で9社が参入していましたが、2017年にはわずか3社にまで減ってしまいます。

逆に元気なのがトラリピに代表されるリピート系発注機能(連続発注機能)で9社10種類ものサービスがリリースされています。
そこでミラートレーダーからの鞍替え組やこれからシステムトレードを始めようとしているFX初心者の方のためにリピート系発注機能の中でも人気の高いトラリピ、ループ・イフダン、iサイクル注文の違いについて解説したいと思います。

リピート系発注機能の歴史

リピート系注文(連続発注機能)の元祖といえば2007年12月に登場したトラリピです。
トラリピに類似したEAが販売停止になるなど特許に守られ、他社の追随を許さない思われていましたが、2013年後半から類似のサービスが続々と登場し始めました。

リリース サービス FX会社
2007年12月 トラリピ マネースクウェア・ジャパン
2013年10月 ループ・イフダン アイネット証券
2013年12月 リピートトレール注文 YJFX!
2013年12月 連続IFDOCO注文 ジャパンネット銀行
2014年7月 ループ・イフダン ひまわり証券(エコトレFX
2014年10月 iサイクル注文 / サイクル注文 外為オンライン
2014年10月 トラッキングトレード FXトレーディングシステムズ
2015年1月 iサイクル注文 ライブスター証券
2015年4月 連続予約注文 マネーパートナーズ

そんな中、2015年2月にマネースクウェア・ジャパンの持ち株会社であるマネースクウェアHDが外為オンラインに対し、サイクル注文およびiサイクル注文が特許権を侵害しているとしてサービス提供停止を求めて東京地裁へ提訴しました。
ところがこの訴訟が係争中の中、2016年5月に何とサイクル注文およびiサイクル注文が特許を取得しました。
するとマネースクウェアHDは外為オンラインに対し、別の特許権を侵害しているとして再び提訴しました。
これらの訴訟はいまだ決着がついていませんが、判決いかんによっては各社のサービスに何らかの影響が生じることが予想されます。引き続き、訴訟の行方に注目していきたいと思います。

トラリピ、ループ・イフダン、iサイクル注文を徹底比較!

トラリピ、ループ・イフダン、iサイクル注文は、いずれも新規注文と決済注文を自動で繰り返すという基本コンセプトは同じですが、細かい部分を見ていくと全く別物であることが分かります。

iサイクル注文は外為オンライン、FXトレーディングシステムズ(サービス名は「トラッキングトレード」)、ライブスター証券の3社で扱っていますが、ここでは本家の外為オンラインで比較しています。
詳細は『iサイクル注文で比較 – 外為オンラインとライブスター証券とトラッキングトレード、有利なのはどれ?』をご覧下さい。

下表はトラリピ、ループ・イフダン、iサイクル注文の比較表です。

  トラリピ
ループ・イフダン iサイクル注文
取引要綱 通貨ペア数

11通貨ペア

4通貨ペア

24通貨ペア

最低取引単位

1,000通貨

1,000通貨

1,000通貨

取引手数料

50円

無料

20円

発注機能 注文方法

指値・逆指値

成行

指値・逆指値

値幅

自由設定

選択

自動計算

利益幅

自由設定

選択

自動計算

ポジション数

自由設定

自由設定

自動計算

自動損切り

設定

あり

あり

スプレッド

広い

広い

狭い

スワップ金利

低い

高い

低い

追加機能 トレール機能

あり

なし

なし

相場追尾機能

なし

あり

あり

スマホアプリ

あり

あり

あり

情報コンテンツ

豊富

貧弱

貧弱

優れている 改善の余地あり

取引要綱

通貨ペア数

通貨ペア数はiサイクルがダントツの24通貨ペアとなっていますが、マイナー通貨も多く含んでいます。
トラリピは11通貨ですが、高金利通貨の南アフリカランド円もトルコリラ円も対応しているので十分と言えます。
ただし、ループ・イフダンは値動きの似た4つのクロス円しか対応していないのでリスク分散しづらくなっています。

  トラリピ ループ・イフダン iサイクル注文
米ドル/円

ユーロ/円

英ポンド/円

豪ドル/円

NZドル/円

 

カナダドル/円

 

スイスフラン/円    

南アフリカランド/円

 

ノルウェークローネ/円    

香港ドル/円    

スウェーデンクロナ/円    

ポーランドズロチ/円    

トルコリラ/円

 

ユーロ/米ドル

 

 英ポンド/米ドル    

英ポンド/スイスフラン    

米ドル/スイスフラン    

米ドル/カナダドル    

豪ドル/米ドル

 

ユーロ/スイスフラン    

ユーロ/英ポンド    

NZドル/米ドル

 

ユーロ/豪ドル    

英ポンド/豪ドル    

最低取引単位

最低取引単位はいずれも1,000通貨からとなっています。
なお、外為オンラインのiサイクル注文はくりっく365にも対応していますが、1万通貨からとなっています。

取引手数料

システムトレードでは、システム開発にかかった莫大な費用を回収するために取引手数料を徴収することが多い中、最低限のシステム機能に止めているループ・イフダンは手数料無料となっています。
これに対し、システム機能が充実しているトラリピは1,000通貨当たり片道50円の取引手数料がかかります(南アフリカランド/円は1万通貨当たり片道200円)。
ただし手数料割引制度や手数料還元サービスが充実しています。
iサイクル注文も1,000通貨当たり片道20円の取引手数料がかかりますが、口座開設から90日間は無料となっており、90日経過後もキャンペーンで決済手数料のみ無料となっています。

発注機能

注文方法

トラリピとiサイクル注文だけが指値・逆指値注文でしたが、ループ・イフダンも2016年9月のバージョンアップで成行注文から指値・逆指値注文に変更になりました。
この変更でループ・イフダンの成行注文が滑って頻繁にマイナス決済されていた現象が改善されています。
なお、ループ・イフダンとiサイクル注文の初回注文だけは成行注文となっているので、発注後すぐに約定します。

値幅/利益幅/ポジション数

トラリピは値幅、利益幅、ポジション数を全てお好みの値で設定することができるので柔軟な発注ができます。
これに対し、ループ・イフダンはあらかじめ決められた値幅と利益幅を選択するだけで発注できますが、手軽である反面、融通が利きません。
ポジション数制限は自由にできます。
iサイクル注文は想定されるレンジと運用資金を入力するとシステムが自動で計算してくれます(ボラティリティ方式)。
他にも収益率ランキングから設定を選ぶこと(ランキング方式)とマトリクスでリスクを確認しながら設定を選ぶこと(マトリクス方式)もできます。

自動損切り

トラリピは損切りするかしないかをポジションごとに自由に決めることができます。
これに対し、iサイクル注文は最初に決まったポジション数を超えるとロスカットをしながらレンジを移動し、新しいポジションを取ります
ループ・イフダンも2016年9月のバージョンアップでiサイクル注文と同じ仕様となりました。
ただし、リピート系発注機能(連続発注機能)ではロスカットに耐えながら長期運用するのが王道ですのでロスカットを前提としているiサイクル注文、ループ・イフダンはオススメしません

スプレッド

ループ・イフダンとiサイクル注文は原則固定、トラリピは変動スプレッドとなっています。
スプレッドはiサイクル注文が一番狭く、トラリピとループ・イフダンはほとんど同じです。
ただし、リピート系発注機能(連続発注機能)はスキャルピングのように短時間で何度も取引を繰り返すトレードスタイルではないのでそれほど気にする必要はありません。

  トラリピ ループ・イフダン iサイクル注文
米ドル/円

2.0銭

2.0銭

1.0銭

ユーロ/円

3.0銭

3.0銭

2.0銭

英ポンド/円

4.0銭

5.0銭

3.0銭

豪ドル/円

6.0銭

4.0銭

3.0銭

NZドル/円

6.0銭

取扱いなし

6.0銭

ユーロ/米ドル

3.0pips

取扱いなし

1.0pips

スワップ金利

長期保有が原則となるリピート系発注機能(連続発注機能)においてスワップ金利は売買益以上に大きな収入源となります。
スワップ金利は「スワップポイント業界最高水準」宣言をしているループ・イフダンがダントツで高くなっています。

  トラリピ ループ・イフダン iサイクル注文
米ドル/円

4円

19円

10円

ユーロ/円

-2円

-23円

-30円

英ポンド/円

7円

17円

0円

豪ドル/円

21円

51円

25円

NZドル/円

29円

64円

25円

南アフリカランド/円

6円

取扱いなし

5円

追加機能

トレール機能

利益を最大化するトレール機能はトラリピだけに実装されています(トレール幅は0.2円固定)。
ただし決済注文が成行となるため、大きなトレンドの場合にはその機能を発揮しますが、小さなトレンドの場合には滑る可能性もあります。

相場追従機能

ループ・イフダンとiサイクル注文は相場の変動に合わせて想定レンジが上下するのでほったらかしでも問題ありません。
ただし、いずれも予想と反対方向に相場が動いた場合にはロスカットを繰り返しながら相場を追従するのであっという間に資金が底を尽きる可能性があります。
トラリピは想定レンジを外れるとポジションを取らなくなるのでできるだけ広くトラップを仕掛ける必要があります。

スマホアプリ

トラリピとiサイクル注文は専用のスマホアプリがあり、機能面、ヴィジュアル面も非常に充実しています。
ループ・イフダンも2016年9月のバージョンアップでスマホアプリに対応しました。

情報コンテンツ

トラリピは最適設定を決めるためのトラリピ運用試算表、ランキング情報に加え、セミナー、レポートなどが圧倒的に充実しています。
これに対し、ループ・イフダンとiサイクルはまだまだ不十分といえます。

まとめ

トラリピとループ・イフダンは対極の立場にあります。
トラリピが「使い勝手の良い高機能ツールに加え、豊富なコンテンツを提供しますので手数料を払って下さい」というスタイルあるのに対し、ループ・イフダンは「必要最低限の機能しか提供しませんが、手数料無料でスワップもたくさん払います」というスタイルです。
iサイクル注文はトラリピとループ・イフダンのちょうど真ん中に位置しています。
しかしながらループ・イフダンとiサイクル注文は、ロスカットを前提とする仕組みのため、長期運用を前提とするリピート系発注機能(連続発注機能)としてはあまりオススメできません。
為替コヤジはどんな相場状況にも柔軟な対応の取れるトラリピをオススメします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました